特養小梅のユニットに入居されている大正12年生まれの西井さん98歳。
毎日お部屋で編み物をされるのが日課です。
編んではほどいて…また編んでと試行錯誤されていましたが、先日一枚のセーターを完成されました。
薄緑とクリーム色を基調にした春めいた色柄。素敵ですね。
「お上手にできましたね。」
「そんな恥ずかしい」と照れ笑い。お願いしてセーターを着ている写真も撮らせていただきました。とっても似合っておられます。
同じユニットのご利用者さんにも実物を見ていただきました。
「すごいわ。お上手」そんな声に「そんなことない、お恥ずかしい。」と謙遜されていました。
いつも控えめな西井さんですが、恥ずかしいながらもぽつりぽつりと梅香園に来るまでのことを話して下さいました。
神戸で生まれ、三重県で育ったそうです。編み物を始めたのはご結婚されてから、誰にも教わらず独学で覚えたそうです。若い頃は、伊勢志摩の海に胸の辺りまで入り海苔の佃煮の原料のあおさを採っていたとのこと。日本の食卓でおなじみの『ごはんですよ』で知られている「桃屋の江戸むらさき」が納入先だったそうです。
今でも、編み物をしながら昔のことをよく思い出されるそうです。
西井さんのお部屋には「笑顔」と書かれた「書」が飾られています。達筆です。
すでに次のセーターを編み始めています。タンスの上にある水色の編みかけのセーターの仕上がりが楽しみです♪